『工芸の力』展に行ってきました
d0143025_23305072.jpg「工芸の力 21世紀の展望」
東京国立近代美術館工芸館にて2月17日まで開催中。

立体造形は素材によって受ける制限があり、
表現したいことがそのまま形になるということはまずありえません。
私は陶芸を習い始めて、そのことを実感するようになりました。
窯の中で土は1000度以上に熱せられ、ぐんにゃりと柔らかい状態になります。
成形のバランスがまずいと、重力にあらがえなくなって変形してしまうのです。
立体版メビウスの輪みたいな中島晴美さんの作品は、
焼物におけるそのような制限に極限まで挑戦した成果だということが、
同じ素材を扱ってみてよくわかります。
ガラス、鉄、漆、染織などは知識だけで実際に扱ったことはないですが、
やはり物質的限界が作家の行く手を阻んでいることでしょう。

また従来の工芸のイメージとは違う現代美術?な作品も並んでいて、
現代工芸における実用性とは何なのか、改めて考えさせられます。
14名の作家の作品全体を通して「素材と格闘する作家たち」のイメージが
浮かんできました。・・・いや違うなぁ、
格闘というと悲壮な感じがしてしまいます。
作家の格闘をよそに作品そのものは、まるで素知らぬ顔ではないですか!
「素材でとことん遊ぶ達人たち」と言った方がいいかもしれません。

現代の作家たちは、これまで長い間蓄積されてきた技術のうえに立ち、
試行錯誤を重ねて進化し、自分の目指すかたちに確実に近づけて行くのです。
作家たちは実用性を離れてどこへ行こうとしているのでしょう。
そして進化はどこまで続くのか・・・、
ひょっとして神のみわざに到達するまで?
[PR]
by hira-tama | 2008-01-23 14:31 | 美術・工芸


<< 夕日劇場 新町長誕生! >>