作家の仕事場 Report1:川崎忠夫さんのアトリエ
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逗子海岸にほど近い住宅街、陶芸作家の
川崎忠夫さんのアトリエにお邪魔して、
磁器制作の現場を取材させていただきました。
たくさんの工程を経るため、取材も数日がかりです。


まずは菊練り。

すっきりと澄んだ白さが特長の磁器は、
磁土に鉄分や他の陶土などが混入しないよう
非常に気を使います。





成形はロクロのほか、
鋳込み、
型打ち、
タタラ作り、
面取り掘出と、
作りたいイメージによって
成形法を使い分けます。







成形のあと、乾いたら、
削りの作業。


写真の作業は、鋳込みで成形したお皿を
一つ一つ手作業で削っています。
(ロクロで成形したものはロクロで
 削ります)



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形を整え、表面を滑らかにしたら、
「忠」のサインを入れます。

素焼きのための窯詰め作業。


磁器の絵付けの方法は大きく分けて、
染付け(下絵付け)と
色絵(上絵付け)に分かれます。
詳しくは、
しなじな.jpのtreatment
「品物についての知識&取り扱い」
をご覧ください。

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逗子〜鎌倉の野山を歩き回り、四季折々に
描いた草花が絵柄のモチーフに。
これまでに描き貯めたスケッチは相当な量・・・。
傍らに置いて見ながら面相筆で描いていきます。


素焼き後の素地は、ほんのりピンク色をしています。
白地に藍の色鮮やかな染付けは、
素焼き後の素地にコバルトの入った呉須で描いていきます。


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一般に線書きが細いほど丁寧な絵付けが
施されているといわれます。
面を塗るのは極太で特殊なダミ筆を使います。
ダミ(濃み)という描法は染め付け特有のもので、
その濃淡はムラとは違って、
染付けの表現を豊かにする重要な要素となります。
ダミが終われば、透明釉をかけて本焼き(還元焼成)、
これで染付けは完成です。


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色絵の場合は、素焼き後すぐ透明釉をかけて本焼きしてから、絵付けをします。
作家独自の配合で数百種のテストを繰り返し、焼成の温度や発色などで、
使えるものが絞られていきます。
今ではよく使う絵具は40種くらいだそうです。
色によって溶ける温度が違い、窯のどの位値に置くか、常に計算しながらの窯詰め。
「何十年やっていても失敗は少なくはないです。未だに試行錯誤の日々です・・・」と川崎さん。
熟練の技をもってしても、神のみぞ知る窯の中、なのでしょうか。

自宅に隣接して、ほとんど自作で建てられたアトリエ。
庭は色とりどりの季節の草花に覆われ、小鳥たちが頻繁にやってきます。
そして、2匹の猫と1匹の犬・・・。日々の生活そのままが、
作品の世界と繋がっている、そんなふうに思える空間なのでした。    しなじな.jp homeへ戻る

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by hira-tama | 2008-04-01 02:10 | 作家の仕事場


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